本日は久々に、ほりほりと1日都会へお出かけ( ^ω^ )!
東京都美術館で開催されている「バベルの塔」展に行ってきました^^
単純にブリューゲルの「バベルの塔」につられて選んだのですが、実際に行ってみるとブリューゲルだけじゃなくてボスがかなり大々的に取り上げられていました。
年代としては16世紀ネーデルランド美術の作品が多々展示してあり、美しく精密に描かれた宗教画から、ルネサンスへの傾倒を経て、農民や市民の暮らし、風景画へと主題が移り変わる様子が、とても丁寧に展示されていてよかったです( ^ω^ )
また、写真撮影NGだったのが残念でしたが、展示空間の作りがとても面白く、カーブを多く取り入れた壁面装飾やセパレートが、とても美しかったです♡
モンスター画家、ボス
ボスについては、絵は知っていたのですが、詳しい経歴などは知らなかったので、今回とても勉強になりました。お兄さんもお父さんも、家族が全員画家という芸術一家で生まれ育っていたこと、真作と判定されている作品は25点ほどしかないこと。しかし、当時の画壇に多大な影響を与えたということ。「ボス」は、本名ではなく、住んでいた地名を表すニックネーム的なものだということ。
例えば、こちらはボスの作品に度々登場する「樹木人間」。きもい笑
快楽の園/ヒエロニムス・ボス
油彩祭壇画
Photo by Wikipedia
その他の作品にも、奇想天外でおどろおどろしい、でも時にコミカルなモンスターが細部に描きこまれていて、それを探すのがめっちゃ楽しかったです。
今回の展覧会の特設ページで、そのモンスターの一部が見れるので、興味がある人はぜひ( ^ω^ )
なんか、進撃の巨人的な「きもかわいい」がいっぱいww(ダメな人はダメかも)
でも当時、「絵画といえば宗教画」という時代に、こんなものを描く画家がいたと想像すると、本当の本当に衝撃が走ったんだろうなぁ。
彼の死後も、彼の模倣作品が出回ったというのにも納得です。
16世紀ネーデルラントの水木しげる先生みたいなものだったんでしょうね!
農民の画家、ブリューゲル登場!
後半はいよいよ、お目当の作品「バベルの塔」を描いたブリューゲルのゾーンへ!
ブリューゲルのイメージは「農民の画家」という名前の通り、なんだかほっこりした人のイメージだったんですが、今回の展覧会を見て、かなりのやり手だったんだなと認識。
農民の絵をもちろん描いているんですが、宗教画はもちろん、先ほどのボスを模倣した版画なども手がけ、手広くやってた商売人みたいなイメージに変わりましたwお金持ちの女性と結婚して一等地に住んでいたらしいし笑
ただ、周りの画家たちがルネサンス様式にかぶれて、筋骨隆々の男性やプロポーション抜群の美女を描いていたのに、彼は一度もそんな人物は描かず、ずんぐりとした「普通」の人々を描いた、という話と、よく農民の祭りやイベントに出かけて、彼らと楽しくやってたらしいというのを見て、やっぱりほっこりした人だったんだなと嬉しくなりました( ^∀^)♪
今回の展覧会で、一番心踊ったのは、展覧会のクライマックス、
バベルの塔を3Dモデリングで再現!!
の展示です。
引用:http://babel2017.jp/より
東京藝術大学COI拠点の特別協力により芸術と科学技術を融合させ、原寸を約300%拡大したブリューゲル「バベルの塔」の複製画と「バベルの塔」の3DCG動画が制作されてました。
まず複製画の完成度が高い!オリジナルよりも大きくて色彩も鮮やかで見応えばっちり!
さらに、絵画を元に3Dモデルを作った解説ビデオが、まじですごくて!!!
肉眼だと気づかない、細部の細部まで緻密に計算して描かれていて、そこに描かれた米粒みたいな人、一人一人がちゃんとそれぞれにストーリーを持って描かれている様子が、ありありとわかります。
なんと、この絵の中に1400人もの人が描かれていて、塔の建設の現場の様子が事細かに描かれているんですーーーー!!!!
本当に、あのmovieは感動だった!!!
ちなみに、中に描かれている人の身長から換算した場合の、このバベルの塔の大きさはこんな感じだそうです。
東京タワーより全然高い!
幾層にも積み重なった塔は、上にいくほどに窓の様式が変わっていて、そこに年月を感じられます。レンガを滑車で運んでいる部分は、レンガの赤い色に、壁が変色しています。上にいくほどに塔が赤く見えるのは、その部分が新しく建設されているからです。
この一枚の絵に1400人の人の生活の様子と、何百年という歴史が詰まっていると思うと、本当に壮大だなーと!
以前先輩に教えてもらったデザイナーの極意「神は細部に宿る」という言葉を、また思い出しました。
いやー、今日の展覧会はまじでよかった!
7月2日(日)まで開催されているそうなので、興味のある人はぜひ♡
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