先日、三連休で金沢に行った際、
21世紀美術館に行ってきました( ´ ▽ ` )ノ!
いろいろと面白い展示がありましたが
一番度肝抜かれたのは
《Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊》
という展示でした。
Photo by https://www.kanazawa21.jp/
中に入ると、暗闇の中に無数の光る糸のようなコードが垂れ下がり
どこからともなく
ドクン…
ドクン…
と鼓動の音が聞こえてきます。
会場の真ん中には研究室のような小さい個室に顕微鏡があって
そこに細胞が並べられたプレパラートが。
ただ空間に入るだけだと
「はて?何の展示だろう?」という感覚ですが
キャプションを読んで
戦慄が走りました。
Photo by https://www.kanazawa21.jp/
こちらの展示は、芸術を通して、科学やデザインなどの領域を超えた研究、実践を行うアーティスト集団「BCL」の展示。
福原志保さん(ハーバード大学医学部遺伝子工学科客員研究員)、ゲオアグ・トレメルさん(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター特任研究員)、吉岡裕記さん(早稲田大学理工学術院電気・生命情報工学科嘱託研究員)、フィリップ・ボーイング(ロンドン大学研究助手)が所属するアートユニットです。
展示の中でひときわ心にひっかかる、この「ドクン…!」という鼓動。
実はこれ、「初音ミク」のDNAの鼓動だそうで…(リアルなのか、イメージなのかは分かりません)!
彼女の外見などの特徴から、初音ミクのDNAを創り出そう!というプロジェクト。しかも著作権を放棄し、様々な人の手によって多様な変貌を遂げてきた「初音ミク」を顕すがごとく、そのDNAデザインもオープンソースとして扱われ、専門的な部分以外の設計は一般人を含む多様な人々の手によって作り上げられていったのだそう。
そうやって作ったDNAデータをiPS細胞に移植してみた!という展示らしいのです。
《「初音ミク」に遺伝子と細胞を与え、生命/非生命の境界、そして二次創作や芸能/芸術のはざまで育まれる現代日本の特異な想像力の可能性を探究する》と、美術館の展覧会紹介文に書かれていましたが、なんか人の領域を踏み越えた気がして、ぞわぞわしますね。
このアートユニットは、バイオテクノロジーとアートを融合させた衝撃作を過去にもいくつか制作していて、代表作に家族の遺伝子を樹のDNAに入れて「生きた墓標」をつくるプロジェクト「Biopresence」(2004)などがあるそうです。
く、くれいじーーー!!
ここ最近見た現代アートの中でも、すごく先進的で、衝撃を覚えた展示でした。
これからは「バーチャル」と「AI(人工知能)」の技術がもっと一般的になって、私たちの生活にインターネットが広まったのと同じか、それ以上のインパクトが起こると言われています。
バーチャルの活用は、わくわくする反面、リアルと仮想、《人工物》と《いのち》の境界線がどんどんあやふやになっていくようで、恐ろしくもあります。
そんな未来への「ドキッ」と感を、感じさせてくれる展示でした。
今後の活動にも、期待です…!!
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